九十九島(佐世保市下船越町) 島照らす金色の“道”
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日の入りまで30分。いくつもの島が浮かぶ海を夕日が照らし、金色の光の“道”が伸びていた。
佐世保市下船越町の展海峰に、家族連れや友達同士のグループが続々と訪れた。お目当ては夕日。黄色に赤、紫に青…。水平線の向こうに沈んでいく太陽は、空をさまざまな色に染めていった。
「予想以上に素晴らしい」。目を輝かせていたのは旅行中の夫婦。「島があるので風景が立体的で海の色もカラフルで美しい。次はちゃんとカメラを持ってきたい」と笑顔で坂道を下っていった。
佐世保港の北約25キロの海に広がる九十九島。208の島と複雑な海岸線が独特な景観をつくり、西海国立公園の一部に指定されている。
展海峰は佐世保市が認定する「九十九島八景」の一つ。小さな島が点在する南九十九島のパノラマビュー、自然豊かな風景と佐世保港の夜景が同時に楽しめ、観光客の人気を集める。日中の眺望も魅力。潮風が心地よく、海と空が一つになったような不思議な感覚が味わえる。
展望台が立つ丘の下に広がる園地には、春は菜の花、秋はコスモスが多くの人々を楽しませる。
「あそこは花畑ですよね」。展望台で記念撮影をしていた観光客の女性が声を弾ませた。展海峰のさまざまな“色”が人々をいざなっている。